「緋」という漢字を子供の名前につけたいと思っている人もいるでしょう。
しかし「緋」という漢字は、子供の名前にするべきではないという話もあります。
では、実際に「緋」を名前に使うのは良くないのか、解説していきます。
「緋」を名前に使うのは良くないと言われる理由
「緋」という漢字を子供の名前に使うのは良くないと言われるのは、漢字の右側に「非」という文字があるからです。
「非」といえば、「非難」「悲運」「非行」「非愛」など、悪い意味を持つことが多いですよね。
「非合法」など、言葉を否定する意味でも使われます。
良い意味がない漢字なので、この漢字が含まれている漢字を子供の名前にするのは、良くないことなのではないかと考える人が多いのです。
確かに、「非」という漢字の意味を考えれば、少し躊躇してしまいますよね。
では、実際のところ、「緋」という漢字は名前にするべきではないのでしょうか。
「緋」という漢字の意味とは
「緋」という漢字には、赤色という意味があります。
茜色に染まった色、紅花で染めた赤色という意味です。
「緋衣(ひえ)」「緋鯉(ひごい)「緋桜(ひざくら)」などのような単語で使われる漢字ですので、特に漢字自体に悪い意味があるわけではありません。
実際に「緋乃里(ひのり)」「緋音(あかね)」という名前をつける人もいます。
漢字の意味から連想して、女の子に「緋」という漢字をつけた名前をつける人が多いです。
男の子の場合、「緋悟(ひさと)」「緋竜(ひりゅう)」という名前が考えられますが、実際には男の子にこのような名前をつける人は多くありません。
「緋」という漢字の成り立ち
「緋」という漢字の成り立ちは、「目を見開くような、濃く明るい赤色」だからです。
まず、部首の糸へんは、赤色の絹を使った色だからつけられています。
そして問題の右側の「非」ですが、この漢字には元々、互いに背を向けて左右に開くという意味があります。
「非」という漢字は、2人の人間が、それぞれ背を向けあっているように見えますよね。
しかし「緋」という漢字においては、「目を見開くほど素敵な赤い色」の「見開く」という部分を意味して、「非」という漢字が使われています。
つまり、漢字の成り立ちで考えても、マイナスな意味はないということです。
「緋」を名前に使っても問題ない!ただし…
「緋」という漢字の意味や成り立ちを考えれば、子供の名前に「緋」を使っても何の問題もありません。
実際に使っている人も多いです。
しかしやはり心情的な問題で、「緋」という漢字に「非」という文字が使われていることが気になるという人もいるでしょう。
本人は気にならなくても、周りが気にすることもあります。
場合によっては子供が成長したとき、誰かにそのことを指摘されるかもしれません。
それを考えれば、安全策として「緋」という漢字を使わないようにするという決断も間違っていません。
あなたが少しでも気になるようであれば、やはり別の漢字を使ったほうが良いため、どうしても気になる人は「緋」という漢字は使わないようにしましょう。
「緋」にこだわりがあるなら
「緋」という漢字の意味や成り立ちについて解説してきましたが、「緋」という漢字に悪い意味はありません。
単純に、心情的に「非」という文字が含まれているから、どうなんだという意見があるだけです。
特に問題はないため、「緋」という漢字にこだわりがあるのであれば、子供の名前に使うのも悪いことではないでしょう。