「言いだしっぺが責任を取らなければならない」
このような法則を、言いだしっぺの法則と言いますが、これが嫌いな人も多いでしょう。
言いだしっぺの法則があると、何も発言できなくなってしまいますし、最初に言っただけで、全責任を負わされてしまうことになります。
そこで今回は、言いだしっぺの法則から逃れるための対処法を紹介していきたいと思います。
提案した人がどうして責任を取らなければいけないの?
職場であなたが何か提案をすることもあるでしょう。
その意見をみんなが賛成し、いざ実行してみた結果、それが失敗に終わってしまうこともありますよね。
そんなとき、なぜか最初に提案したあなたが悪いという雰囲気になります。
職場だけでなく、友達付き合いの中でも発生する言いだしっぺの法則。
みんなも賛成したのですから、全員の責任であるべきですが、なぜか最初に提案した人が全ての責任をとらされてしまいます。
このようなとき、どのような対処をとれば良いのでしょうか。
言いだしっぺの法則への対処法5つ
ここからは言いだしっぺの法則への対処法を紹介していきたいと思います。
この対処法を実践して、自分一人だけ責任をとらされることを防ぎましょう。
1.責任を取らせる人を避ける
「言いだしっぺの法則」というものは、なんとなく存在するものですが、誰もが必ずしも、言いだしっぺに責任を負わせるわけではありません。
言い出しっぺになんとなく、責任があるような雰囲気になったとしても、それを口に出さない人も多く存在します。
それを考えれば、言いだしっぺの法則に巻き込まれないためには、このような法則を使って、人に責任を取らせる人と付き合わないということが大切です。
言い出しぺの法則を口にしやすい人は、
- 責任を取りたがらない人
- 人のミスを指摘するのが好きな人
- 頭が固い人
- 優しさを持てない人
というような特徴を持つ人です。
このような人と付き合わないようにするのも大切ですが、実際問題、まったく付き合わないのは難しいでしょう。
そのため、このような特徴を持つ人の前では、言いだしっぺにならない、ということを心がけておくと良いです。
2.巻き込む
言いだしっぺの法則により、あなたが責められてしまった場合、周りを巻き込むことで、責任を回避できる可能性があります。
あなたが何かを最初に提案してしまい、それが失敗に終わると、責められることになるでしょう。
そのような状態になったとき、
「でもみんな賛成してたよね」
「一番最初に賛成したのは○○さんだよね?」
と言い、周りにも責任があることを指摘するのです。
少々、ずるい方法となりますが、責任をとらされるのも嫌ですので、仕方ありません。
また、この方法を使うと、あなたの心象がかなり悪くなります。
そのため、どうしても責任を回避したいときのみ、この方法を使うようにしましょう。
乱用すると、自分の立場が危ぶまれてしまいます。
3.あえて認める
言いだしっぺの法則により、責任を追及されたとき、あえて認めるというのも、責任を回避できる可能性があります。
責任というものは、反論するとさらに追及されるものです。
「私のせいではない」
という意見を言うと、周りの人に火をつけてしまい、
「あなたが最初に言ったんでしょ?」
「あなたが言わなければこんなことにはなっていない」
と追求されてしまうことになるわけです。
こうならないためには、自分のせいではないと思っていても、
「すいません、私のせいですよね」
と、あえて認めてみましょう。
こうすると人間の心理は不思議なもので、
「いや、○○さんだけの責任じゃないよ」
と、勝手に責任を分散してくれるのです。
完全に責任を回避できるわけではありませんし、場合によっては、あなたが丸ごと責任を取らされる最悪の事態になる可能性もありますが、意外と効果が高いため、試してみてはいかがでしょうか。
4.法則の否定
言いだしっぺになったことにより、責任をとらされそうになったら、「言い出しぺの法則」自体を否定するという方法もあります。
これは単純な方法で、
「私が最初に言ったからといって、全部、私が悪いわけではない」
と、素直な気持ちを言うという方法です。
言いだしっぺの法則がおかしいという思いは、多くの人の心の中にあるものでしょう。
また、もしもいつか自分が言いだしっぺになったときに、同じことをされるかもしれないという危機回避の心理が働き、味方をしてくれる人が現れる可能性もあります。
言いだしっぺの法則が嫌いなのは、あなただけではないため、そこをうまく利用しましょう。
5.論点を変える
言いだしっぺの法則による責任のなすりつけは、
『誰が悪いのか』
を探しているだけです。
しかし、失敗を繰り返さないためには、
『なぜ失敗したのか』
を考えることが重要でしょう。
そこで、「なぜ失敗したのか」という方向に話を持っていき、「誰が悪いのか」をうやむやにするという方法もあります。
「なぜ失敗したのか」を追及していけば、言いだしっぺ以外の人の中に、責任がある人を見つけられる場合も多いです。
また話が戻ってしまうこともありますが、このような方法も使えるため、試してみてください。
言いだしっぺの法則を怖がらない社会人に
言いだしっぺの法則の対処法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
言いだしっぺの法則は誰の身にも起こることですので、対処法を覚えておいて損はないでしょう。
そもそも、このような法則自体がおかしいのですが、存在するものですので、うまく回避していかなければなりません。
対処法を覚えて、言いだしっぺの法則を怖がらずに発案できる、立派な社会人になりましょう。