「本当に辛い人は辛いとは言えない」という話を聞いたことがある人も多いでしょう。
しかしなぜ辛いと言えない人ほど、苦しんでいることになるのでしょうか。
そこで今回は、本当に辛い人は辛いと言えない理由について解説していきます。
本当に辛い人は辛いって言えない理由4つ
「辛い」と自分から言えないのは、それだけ本当に辛い状況にあるからです。では、なぜ辛い状況にあると辛いと言えなくなってしまうのでしょうか。
1. 言葉にすることで現実化する恐怖
本当に辛い人は辛いと言えない理由は、言葉にすることで現実化する恐怖があるからです。
辛さを言葉にすると、それが現実のものとして存在することになります。
本当は認めたくないその辛い出来事が、言葉にすることでよりリアルに感じられてしまうのです。
辛いことを言葉にすることで、それを認めざるを得なくなり、その辛さはますます大きくなってしまうでしょう。
また、辛いことを口に出すことで、周囲の人々から嫌な反応をされることを恐れる人もいます。
そのため、本当に辛い人こそ、その辛さを言葉にできないのです。
2. 辛いと言えない人は自分の中にストレスを溜め込みやすい
辛いことを言葉に出すことができないということは、辛い感情を内に抱え込んでいることになります。
このように感情を抑圧すると、心にストレスを溜め込んでしまうことになるでしょう。
また、自分の感情を話すことができれば、自分自身を理解し、心の負担を軽くすることができます。
それもできなければ、さらに大きなストレスを抱えることになりますよね。
そのため、性格的に元々人に弱音を吐けなかったり、辛いと言えなかったりする人は、辛いと言える人と比べると、より深く苦しんでいるということになるのです。
3. 辛いと言う余裕がないほど辛いから
辛いという感情が強すぎる場合、その辛さを言葉にすることができなくなることがあります。
辛さが押し寄せると、思考力が鈍ってしまい、言葉を選ぶ余裕がなくなることがあるのです。
辛さを言葉にできてるうちは、まだ余裕があるということです。
本当に辛いときは気を失ってしまったり、パニックに陥ったりしてしまう人もいます。
まったく言葉が出てこず、誰かにその辛さを話すという選択肢が、そもそも頭の中に出てこないことも多いため、本当に辛い人は辛いと言わないというのは本当のことと言えるのです。
4. 言葉にできない感情や複雑な思考のため
辛いという感情には、さまざまな種類があります。
そのため、その感情を言葉にすることが難しい場合があります。
例えば、自分自身が何を感じているのかわからない場合や、複雑な思考をしている場合は、その辛さを言葉として表現することが難しいことがあります。
なんと言えばいいのかわからないのです。
また、過去のトラウマや、心の傷がある場合にも、感情を言葉にすることができないことがあります。
精神的ショックが大きすぎて、言葉がまとまらないような状況です。
そのため、本当に辛いときは、何も言えなくなってしまうことも多いのです。
辛いと言う人は辛くないというわけではない
本当に辛い人は辛いと言えないという話は、本当のことです。
しかし、「辛い」と言った人は、本当は辛くないというわけでもありません。
「辛い」と言える人も、しっかり苦しんでおり、助けを求めているため、その人があなたにとっての大切な人なのであれば、寄り添ってあげるようにしましょう。