もくじ
ヘリコプターペアレントの心理5つ
ヘリコプターペアレントの親にはどのような心理があるのでしょうか。心の中でどのようなことを考えているのかがわかれば、ヘリコプターペアレントの気持ちも少しは理解できるようになるでしょう。いったいどのような心理が隠されているのでしょうか。
1.子供は自分の所有物である
ヘリコプターペアレントの心理には「子供は自分の所有物である」というものがあります。ヘリコプターペアレントの親は子供を自分の所有物であると思っているため、想定外の言動をすることを嫌います。自分の所有物が自分の思う通りにならないのはおかしい、と考えるのです。
そのため過干渉であると同時に、教育ママになったり、虐待に近いことを行ったりすることもあります。全ては自分が満足するための行動であり、子供に人格があることなど想像だにしていないのです。
2.何でも思い通りにならないと気が済まない
ヘリコプターペアレントの心理として、「何でも思い通りにならないと気が済まない」というものがあります。自分自身の思い通りにするために、子供のそばから離れず、子供や教育機関を監視し続けるのです。
見守るだけなら問題はないかもしれませんが、思い通りにならないと気が済まないという性質上、ヘリコプターペアレントはトラブルを起こしやすい存在となります。周囲にヘリコプターペアレントがいる場合、影響を受ける可能性があるため注意が必要です。
3.子供の失敗は自分の失敗
ヘリコプターペアレントは「子供の失敗は自分の失敗」と思ってしまうところがあります。子供が誰かに怒られると、まるで自分が怒られたように感じてしまうのです。そのため、自分自身が失敗しないために、異常なほど子供に干渉するのです。
4.完璧な子供が欲しい
ヘリコプターペアレントの心理には、「完璧な子供が欲しい」という身勝手な願望が隠されています。完璧な子供を作るために、ヘリコプターペアレントは子供や学校などを監視しつづけ、思い通りに物事を進めようとするのです。
しかし、健やかに子供が育つためには、適度に自由を与えるのも大切なことです。自分自身が完璧ではないように、子供も完璧ではないのです。親がヘリコプターペアレントとなってしまうのは子供の精神衛生上、良いことだとは言えないため、注意しましょう。
5.子供への愛情が強過ぎる
子供への愛情が強過ぎるというのも、ヘリコプターペアレントの心理です。子供が大切過ぎて、片時もその場を離れたくないという思いから、子供に対して過干渉になり過ぎてしまいます。
しかしあまりにも過干渉になり過ぎると、周囲を困らせたり、将来の子供の自立を妨げたりと、マイナスな結果へと繋がってしまいます。本当に子供のことを大切に思うのであれば、少し離れたところから見守るのも、愛情の一つだと考え直す必要があるでしょう。
ヘリコプターペアレントになる原因5つ
ヘリコプターペアレントの親は突発的にそうなるわけではありません。ヘリコプターペアレントになる人には、何かしらの原因があるのです。では一体何が原因でヘリコプターペアレントになってしまうのでしょうか。
1.両親がヘリコプターペアレントだった
親がヘリコプターペアレントになってしまう原因の一つに、両親がヘリコプターペアレントだったということが挙げられます。両親ともにヘリコプターペアレントで、過干渉の中で育ってきたので、親が子供に過干渉になるのは当たり前のことだと認識しているのです。
過干渉になることに何の疑問も感じておらず、むしろそれが親の勤めだと思っている人もいます。こういう人がヘリコプターペアレントを克服するのはなかなか難しいです。
2.「母親はこうあるべきだ」という理想が高い
「母親はこうあるべきだ」という理想が高いのも、ヘリコプターペアレントになる原因の一つです。誰しも理想を持つのは大切なことです。しかしヘリコプターペアレントの場合は、正しくない「理想の母親」になろうとして、子供に大きな負担をかけてしまいます。
完璧な母親が正しい母親だとは言えません。正しくなくてもしっかりと愛してくれ、子供を一人の人間として扱ってくれる母親こそが正しい母親です。しかし母親の理想が高い人は、別のベクトルで正しくあろうとします。その結果がヘリコプターペアレントです。
3.幼少期の大きな失敗がトラウマになっている
親がヘリコプターペアレントになる原因の一つには、親自身の幼少期の大きな失敗がトラウマになっている、というものがあります。同じ失敗を子供にも体験させたくないという思いから、失敗させない教育を行うのです。
トラウマがある親は自分自身が失敗することにも恐怖を感じてしまいます。だからこそ、全てを完璧に行おうとして、様々なことに干渉するようになっていくのです。
4.子育て以外に夢中になれるものがない
ヘリコプターペアレントになる原因には、「子育て以外に夢中になれるものがない」ということも大きく関係しています。他に興味を持てるものや、夢中になれるものがあれば、子供やその周りを常に監視している余裕はありません。子供以外に何も情熱を注げるものがないからこそ、子供の全てを監視できてしまうのです。
5.子供がイジメなどを受けたことがキッカケとなり心配性になった
親がヘリコプターペアレントになる原因の一つに、子供がイジメなどを受けたことがキッカケとなり心配性になった、という原因が挙げられます。それまでは比較的、子供を自由にする親だったかもしれません。
しかし、子供がイジメを受けていたというようなことがあると、「もう子供を傷つけたくない」という思いが芽生え、過度に干渉してしまうようになることがあります。このタイプのヘリコプターペアレントは、キッカケがあればヘリコプターペアレントでなくなる可能性も高いです。
ヘリコプターペアレントの事例・行動
ヘリコプターペアレントの親は実際にどのようなことを行うのでしょうか。ここではヘリコプターペアレントの事例や行動について紹介していきます。
1.学校の登下校は必ず送り迎えをする
ヘリコプターペアレントの事例・行動として、学校の登下校は必ず送り迎えをするというものがあります。ヘリコプターペアレントは、子供のことが心配でしょうがないため、学校の登下校に事件や事故が起こるのではないかと、常に心配してしまうものです。
このような行動を取っていると、子供が友達を作るための時間を邪魔することになってしまいます。子供を心配する気持ちは分かりますが、ほどほどにするのが良いでしょう。
2.LINEの内容も全部チェックする
ヘリコプターペアレントの事例・行動の中に、子供のLINEの内容も全部チェックするというものもあります。ヘリコプターペアレントの人は子供への干渉が激しく、子供の行動全てを把握していないと気が済まないという人が多いです。
そのため、LINEの内容を全てチェックし、子供がどんな友人と会話をしているかを知ろうとします。そして、子供に悪影響がありそうな会話があったら、厳しく言及するのです。
3.彼氏とのデートを尾行していた母親
ヘリコプターペアレントの母親が、「彼氏とのデートを尾行していた」という事例もあります。母親と仲の良かったその子供は、彼氏ができたことを毎回、母親に嬉しそうに報告していたようです。その段階で母親は何も言わなかったのですが、デート中になぜか母親とバッタリ遭遇すること何度もありました。
あまりにもその回数が多過ぎると感じていたとき、偶然、カーブミラーにうつった母親を発見。その後、注意しながらデートしていると、背後からこそこそと尾行する母親を確認でき、そこで初めて自分の母親がヘリコプターペアレントだと彼女は認識しました。それ以降、母親に彼氏ができても報告することはなくなったようです。
4.学校にすぐ苦情を言う
ヘリコプターペアレントの事例・行動として、 学校にすぐ苦情を言うというものがあります。ヘリコプターペアレントは自分の子供に対する愛情が深すぎるのが特徴です。ですので、学校に対して少しでも気に入らないことがあれば、すぐ苦情を言ってしまいます。
こういった行動は、学校側からも厄介な親だとマークされてしまう可能性があり、結果として子供の学校生活に悪影響を与えてしまうリスクがあります。子供への愛情が深いことは良いことですが、やり過ぎには注意が必要でしょう。
5.会社にまで付いてくる
ヘリコプターペアレントの事例・行動として、子供の会社にまで付いてくるというものもあります。ヘリコプターペアレントには、子供が社会人になってからも干渉するクセが抜けきらない人も存在するものです。その結果、子供の勤め先が気になってしまい、会社にまで付いてきてしまうことがあります。
こういった行動は間違いなく、子供の評価に悪影響を与えるものです。会社で肩身の狭い思いをするのは子供自身でしょう。しかしヘリコプターペアレントはそのようなことなど考えず、自分が満足するためだけに子供を監視し続けるのです。